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相続コラム

相続税と贈与税に関する事業承継税制の変更について

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平成25年度の税制改正大綱には、非上場株式等に係る相続税と贈与税の納税猶予制度、いわゆる事業承継税制について、抜本的な見直しをすることが含まれています。

この事業承継税制は平成21年度に創設されたもので、会社形態の中小企業の経営者が保有する自社の株式、いわゆる自社株を後継者に相続させるか贈与するような場合、一定の要件に該当して手続きをとれば、対象となります。
その概要としては、経済産業大臣の認定を受ける非上場株式等を後継者が先代経営者から取得し、その会社を経営していく場合には、税務署に担保を提供することで、その後継者が納税すべき相続税や贈与税のうち、一定の部分の納税が猶予されます。そして、雇用の維持や株式の保有などの要件に該当し続けることで、後継者が死亡したときなどに相続税や贈与税が免除されます。
この制度は複雑ですので、実際に利用するかどうか検討するに当たりましては、専門家である税理士にご相談ください。

さて、平成27年1月以降の相続や贈与からは、主に次のような見直しがされる予定だと説明されています。
・雇用確保要件の緩和
 5年間「毎年8割以上」→「平均で8割以上」
・親族外の後継者への相続・贈与でも適用対象とする。
・先代経営者は贈与時に代表者を退任すれば、贈与後に引き続き役員でも適用対象とする。
・役員である贈与者が会社から給与の支給を受けた場合でも、贈与税の納税猶予の取消事由に該当しないこととする。
・利子税の負担軽減や計算方法の見直し
・相続・贈与前の経済産業大臣による事前確認制度の廃止

この抜本的な見直しは、事業承継税制が当初想定していたほどには利用が進んでいない状況にあるため、制度を使いやすくして、中小企業者の利用を進めていくことにねらいがあるようです。

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