タワーマンションと相続税|行き過ぎた節税は監視強化へ
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今回の記事は、1カ月ほど前に報道がされた内容で共通する事項をまとめたものになります。
それによると、タワーマンションの高層階部分の所有による行き過ぎた相続税の節税策について、国税庁が課税を強化するように全国の国税局に指示したようです。
まず、節税のからくりについては、約1年前に記事にしたことがあり、その内容はこちらをクリックしてください。
相続税の金額を計算するときには、国税庁が定めた「財産評価基本通達」に基づいて、財産が評価されます。タワーマンションは土地と建物で構成されますので、不動産に適用される決まりに従って評価した結果が、実勢価格よりずいぶん低いものになります。
ところが、財産評価基本通達には、「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」ということも定められています。つまり、著しく課税の公平を阻害するような場合、原則的な評価を離れた評価ができることになっています。
国税庁としては、相続開始の直前の購入や居住実態が無いケースなど、租税回避目的が明らかな事例について、課税を強化する方針であるようです。
すでに1年前の記事でも、節税策が認められなかった事例を紹介しています。
もっとも、具体的にどこまでが例外的評価を必要とするか、強化対象範囲は公表されていません。
また、例外的な評価方法をどうするのか、相続人などがタワーマンションを売却した金額を使うのかどうかも、わかっていません。
この節税方法は富裕層に人気があるらしいですが、税務当局が認めるかどうかは、個別の案件ごとに今後、問題になっていきそうです。
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相続コラム